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メルマガ第0004号:購買方針 

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       できる購買部長のかしこい購買戦略       第0004号

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        ◆今日のテーマは、「購買方針」、です。
(購買方針に関して概説します。最も肝心な事は現状を是認するのではなく、社長の目線で変革の方向性を設定することです。)
       

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こんにちは。山本です。


 今回は、本題に入る前にさんに取っておきのニュースがあります。

 来年1月23日に東京でセミナーを開催いたします。このメールレターをお届けしているさんには特別割引でご参加いただけます。本題の後のあとがきを是非お読み下さいね。

 


 さて、では、今回は、「購買方針」、について考えてみます。
        
      ◆◆◆【ルール破りは蟻の一穴】◆◆◆

 


 前回、購買スタイルの改革の1つとして、購買組織の人材構成を見直すことを書きました。検討を開始されていますか?是非実現させてくださいね。

 


 さて、大きな2つ目は、購買方針です。

 

 あなたのところでは、どのような購買方針を制定しておられますか?

 

 えっ?そんなものはないっですって?


 それは、全社員が、購買担当者が、購買マターを何でも自由にできると言うことでしょうか?

 

 私は、以前に化学会社の購買方針を集めていたことがありますが、意外となかったり、購買部長によって要否や考え方が変わってしまうとか、とりあえず格好だけの簡単なものを作っていたりしているようでした。又、制定はされているが社内的にオーソラーズされていなかったりなど・・・。

 

 でも、これでは不味いんじゃないでしょうか?

 

 これは購買における戦略に当たりますから非常に重要です。購買部門の担当者が100人分の戦術面の努力をしたとしても、この束縛を越えたりすることは出来ないものですから。

 


 尚、当然ですが、これは購買部長が策定することになります。実際は購買課長が素案を作り、最終的には購買部門全体で決める手順になるはずです。ですから、あなたがまずは行動を開始しないと始まりません。部下にやらせるような次元のことではありません。くれぐれもおサボりなきように!

 

 さて、では購買方針の最も基本部分はどんなものになるのでしょうか?

 

 あっ、具体的に考える前に、最も重要なことがあります。それは何だと思われますか?

 

 購買方針の前提部分ですね。どういう目的か?と言うことです。

1)現状を文書化する?
2)現状の中の、必達の部分だけを文書化する?
3)10年先を見越して、「こうありたい」と願って文書化する?


 では、あなたはどれを前提にして作成しますか?


 私は、やるからには3)をお奨めします。

 なぜなら、1)2)では文書化の意味が少ないからです。文書化するだけみたいになってしまいますからね。
 最低限これだけは守らないと組織の規律が維持できないのでと言うレベルも必要だとは思いますがいわゆる法律のような絶対遵守の罰則規定があるのでもありませんから。

 やはり今は出来ていなくてもいいから、「将来できるようにするんだ!」との思いが大切なのではないでしょうか?・・・これ今回のメールレターの中で最も重要だと思います。

 

 さて、ではいよいよ内容に入っていきましょう。

 


 時代に適合できる今流の購買方針は、概略、下記のようなものになるのではないでしょうか?

 

1.購買部門は、会社の利益を最優先に考え、現行取引先にとらわれる事無く、経済合理性を常に追求して、適正な企業利益の創造に貢献しなければならない。


 これ、結構、忘れられたり、自分流に捻じ曲げたりするんですよね。会社より自分を優先したり、現行取引先となあなあの関係が出来てしまったりとか・・・。売り手の論理で経済合理性が押し切られたりとか。

 

2.海外を含め無差別の開かれた購買を常に指向し、自由・公正・公平な参入機会を提供する事を通じて有利購買に努めなければならない。


 これも厳密には曖昧で、とても世界中を対象にすることは手に負えないので手頃な候補先でお茶を濁したり、変に「ぶどうと狐」のような理屈で自分に勇気がないことをごまかしてサボったりとか・・・。

 

3.競争の創造・維持のため、下記を、原則、禁止する。

 ①製品販売との抱き合わせの互恵購買取引
 ②営業への側面的援助購買
 ③関係会社取引の優先


 これは購買部門と言うよりも別の部門に横槍を入れられたり、社長の天の声だったりとか・・・。

 


4.購入依頼部門が指定する品質、規格、メーカー等にとらわれることなく、標準品化、代替品への切替、購買先の変更及び自製又は経済性比較等VA(価値分析)を中心とした合理的・科学的な方法による創造的購買に努める。


 これは依頼部門の勘違いになってたり、購買のプロとしての自覚と力量が伴わなかったり、依頼部門の方がよっぽど詳しく知っていたりとか・・・。やることなすことがみんな感覚的・定性的・感情的であったりとか。

 

5.購買部門の所属者は、購買品についての専門的知識、市場調査、VA・価値分析等の設計技術、及び、国際購買の専門知識等など専門性の習得に努めなければならない。


 日常の作業や火消し業務ばかりに追われていつまでたっても本質的な進歩ができないとか、取引先の営業マンの助けがないとどうにもならないとか・・・。市場調査なんかやり方すら知らないとか。

 

 

 ざっとした5項目ですが、結構、シビアーな高いハードルではないですか?

 あなたはどの程度できますか?部下はどの程度できているでしょうか?購買部長はどのレベルをあなたに要求していますか?

 


 そして、全てに共通の前提条件は、下記のルールの徹底です。

●●●購買に関して、総ての役員・社員は、購買方針を十分理解し、遵守しなければならない。●●●


 結構、経営トップが最もルール破りをしそうではないですか?購買部門を飛び越えて取引先から経営トップへのアプローチがあったりしますからね。

 


 結論として、購買方針の最もエキスの部分は、【制約なく、自由・公正・公平な購買を永続的に推進すること】となるでしょう。

 

 現実、出くわす障害は、大抵はこの部分を歪めるものです。


 しかし、これを犯すことを許すとどんどん悪化の一途を辿ることになるでしょう。

 

 従って、購買方針は社長の目線で実行して行くことが大切です。

 


 では、本音で実行したい将来を目指した購買方針をあなたのリーダーシップで是非とも作成してください。組織がピシッと引き締まりますよ。

 

 今回はここまで。

 

 次回は、「購買管理と目標管理」について取上げることにします。お楽しみに。

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   化学原料コストダウン研究所 山本恒雄 aipyamamt2007@ip-labo.jp

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